短大1年の初めての演奏試験はベートーヴェンソナタを弾きました。
苦悩の多いレッスンでしたが、先生のご指導のお陰で、暗譜の不安もあまり感じず、最後まで演奏出来ました。
そして、夏休み前はともかく先生のおっしゃることが分からなすぎて、ピアノ科主任の先生に相談して、違う先生にしてもらいたい、とも伝えました。
そうしたら、当たり前のことですが、指導して下さっていた先生から呼び出され、二人で話そう、ということになりました。
まずい…先生を変えて欲しいなんて言ったから、怒られる…!と焦りました。
しかし、怒られるようなことはなく、分からないことがあったら、すぐに遠慮なく聞いて欲しい、とおっしゃっていました。
問題解決とまでは行かなくとも、先生に自分の気持ちを受け止めてもらえて、少し安心しました。
試験後は夏休みになりますが、夏休み明けには定期演奏会と学祭コンサート出演を競う、学内オーディションがあるので、夏休みはその練習をします。
課題にもらった曲はドビュッシーのサラバンドでした。
短い曲なのですが、ハーモニーが美しい曲です。
まさしく先生が伝えたかった、ハーモニーのための選曲だったのかな?と今となって思います。
レッスンでは譜読みの労力が少ない分、表現を考えることが出来ました。
曲の世界観のこともイメージが出来ている状態で、オーディションに挑みました。
本番前と試験場所にあるピアノに向かうイメージも持っていました。
そうして、不思議なことに試験場所の扉からピアノに向かう道が輝いて見えたのです!!
今までになかった初めての経験です。
演奏中は程よい緊張感で、本番でこんなに楽しい気持ちになったのは初めてでした!
最後は緊張感がなくなってしまったせいか、大事な音を外してしまいましたが、ともかくこんな経験初めてで、不思議な気持ちでした。
別次元と繋がるような感覚‥とでも言うのでしょうか。
これを経験したからこそ、私はもう音楽の虜になりました。
どんな言葉を尽くしても伝えきれないものですが、一度経験したらまたこの瞬間に出会たくなるのです。
学内オーディションはピアノ科の先生方が評価して下さり、学祭コンサートに参加することが出来ました。
声楽の同級生の伴奏もしていたので、こちらもコンサートに出演出来ることになり、2回舞台に立つ機会をいただけました。
ピアノソロは前回の不思議な感覚に囚われすぎて、またあの感覚を!!と思いすぎて、あまり思い通りには弾けませんでしたが、最後まで集中して弾けたように思います。
伴奏はソロよりも緊張感がありますが、誰かとアンサンブルするのはとても楽しかったです。
悩みつつも少しずつ音楽の楽しみに出会うことが出来た学内オーディションでした。
そういえば短大に入ってちょっとした恋もあったなぁと思い出しました。
実らなかった甘酸っぱい思い出です💞
ここまでの学生時代の話、まだ入学した4月から11月までの話です。
ほんの2年ですが、20年分くらい凝縮された2年でした。
まだまだ学生時代のお話は続きます…